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Motto Kagayoi Vol.10 輝きを支える脇役たち

2024/02/22

ジュエリーをお客様に紹介する際に、kagayoiの世界観を体感していただき、それぞれのジュエリーの美しさを感じていただくための大切な脇役の一つが、ディスプレーです。kagayoiでは、丸窓からデザインした黒のものから、枯山水の砂紋の砂の並びからインスパイアされたデザインの白を基調としたディスプレーに一新しました。今回は、このオリジナルディスプレーの製作現場で、どのように作られているのかを取材。こだわりのデザインを実現するためにどのような技術がつかわれているのでしょうか。


ベーストレーの白いピラミッドの連なりが特徴的なkagayoiのディスプレー。ジュエリーはそれぞれアクリル台に置くことで、軽やかに輝きます。

ベーストレーの模様の合わせ

こちらがべーストレーの塗装前の完成形。角度がついたサイドの面に、ピラミッド状の模様が並びます。縦に3列のピラミッドの模様で、四隅の角のあわせが非常に精度を求められる部分。

このピラミッドが並ぶ模様は、MDFという合板をカットしたシート状のもので、(写真左)このシート状のものをベーストレーのサイドに貼るのですが、斜めになっている面の四隅の角の形状がぴったり合う必要があるのです。写真右は、ベーストレーと同じ斜めの角度に作った板に貼り、四隅のカットの準備をしているところ。

板に貼り付けた模様の部分をカット。ずれないように慎重にカットします。

数ミリ異なるとぴったりと合わなくなる慎重な作業を経て、仕上がった美しい角がこちら。この上に塗料を塗り、内側の台には、生地を貼り、仕上げていきます。仕上がった姿は、違和感なく模様が連なり、作業を想像もできないのですが、この自然な模様の連なりに実は職人の技がつめこまれていました。

アクリル台の作成

アクリル台は、ブロックに切り出したものを、カンナがけの機械(写真左)により丁寧に表面を平らにしていきます。その後、バフがけで磨いていくのですが、大きなパーツほどバフの勢いで手がもっていかれやすく、難しいそう。

カンナがけの工程後が左側の面。研磨後が右の面で、ざらざらした跡が綺麗にとれて透明感がでています。

イヤリングを立てる台も、kagayoiのイヤリングやピアスにあわせてオリジナルで作成。アクリルの部分は、棒状のものを一つ一つ削り出しています。ジュエリーと同じように、手作業の工程が多いことに驚きです。どの分野のものづくりにも、繊細さや精度をあげる場面では特に手作業の技術が必須です。

今回は、普段は背景として、ジュエリーのひき立て役であるディスプレーにスポットを当てました。ジュエリーの輝きを支える脇役ですが、一つ一つそこにも職人の手作業の精密な技術や精巧さがあっての完成度の高さでした。そんなこだわり詰まったディスプレーに並べられたkagayoiのジュエリーは、一層輝かしく見えます。


国内で最も多くkagayoiのジュエリーが並ぶジェイアール京都伊勢丹店にてお待ちいたしております。

kagayoi ジェイアール京都伊勢丹店
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TEXT & EDIT / Tsukasa Sawamura