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Motto kagayoi Vol.08 《 kagayoi 》ニューヨークで世界デビュー

2023/11/29

ファッションやアート、建築やデザインはじめ世界中のあらゆる最先端が集結するニューヨーク。この街で、IMAYOのハイジュエリーライン《kagayoi》が華麗なお披露目を果たしました。さてどんな一夜だったのでしょうか。

2023年10月6日、ニューヨーク。光と色彩にあふれる夜の摩天楼に、今宵さらなる輝きを加わりました。京都の美にインスパイアされたモダンジュエリー《かがよい》が、この日NYで海外・初上陸を遂げたのです。

場所は57丁目と五番街。世界のトップブランドがしのぎを削る、次世代NYのまさに震源地にそびえる「クラウンビル」が会場です。
実はこの「クラウンビル」の内側は、世界で最もエクスクルーシブと謳われる完全会員制の有名施設。宿泊はもちろんレストランでの飲食、またイベントへの参加さえもメンバーでなければ叶いません。優美な中にも、堅牢に守られた究極にして特別な世界なのです。

最高の目利きが集う場所で

それほどスペシャルな空間の内側へ、このたび招き入れられた今与ブランド。今与のクオリティの高さや世界観が、日本の美意識に深く根ざすこの「秘めやかな空間」と響き合うものがあったのでしょうか。先頃も「世界のベストホテル50」2023年版で全米一位という栄誉に輝いたこの空間、実はマンハッタンの中枢というロケーションにありつつ、陶芸家・辻村唯のうつわが置かれていたり、各スイートに安土桃山時代の絵師、長谷川等伯の代表作にして国宝の『松林図屏風』をモチーフにしたウォールアートが飾られていたりと、極限まで「本物の日本」志向を貫く都市型リゾートなのです。

世界中から訪れるメンバーの方々に、フロム・キョウトのジュエリーをゆったり楽しんで頂くひとときを作ってさし上げる。まるで夢のようなスペシャルな一夜が催されました。

フロム・キョウトの華やぎ

イベント会場のディスプレイ。

さて、いよいよ当日の夜。幕を開けると、華やかにドレスアップした方々が美しくしつらえた会場に次々と姿を現します。この日のために考案されたカクテルやカナッペが優雅に行き交う中、社交界の花形をはじめ、ジュエリー研究家、著名なジュエラーはじめ錚々たる面々が《かがよい》の輝きを真剣に見つめ、今西信隆社長に質問をいくつも投げかけました。

今西信隆社長(右)に次々と質問が。壁で流れるのはこの日のために制作された、今与のショートフィルムだ。

美しさと高い技術面とのバランスについて丁寧に説明をするのは、デザイナー/クリエイティブ・ディレクターの沢村つか沙さん。かつてロンドンでジュエリーデザイナーとして働いた経歴もお持ちなだけに、英語による解説もお手の物です。

左からデザイナー/クリエイティブ・ディレクターの沢村つか沙さん、IMAYOアトリエ室の工場長・西田幸司さん、ジュエリー研究家で世界的コレクターのスーザン・グラント・ルーウィンさん。

作務衣に身を包み、使い慣れた道具を鮮やかな手さばきで駆使しながらデモンストレーションに打ち込んでいるのはIMAYOアトリエ室の工場長である西田幸司さん。訪れた皆さんが満面の笑顔で西田さん達に称賛や励ましのことばをかけていく様子は、明るくダイナミックなNYスピリットのまさに真骨頂と言いたくなるシーンでした。

160年に及ぶ今与の歴史、そして連綿と受け継がれてきた京都の美がたたえる普遍性。職人のたゆみない研鑽と審美眼に加え、常に一歩先を見据えるデザイン性。光輝く《かがよい》ジュエリーのまばゆさの中に、タイムレスな日本の美しさや繊細な技術、ひいては人生の輝きをニューヨーカーの方々にも体験してもらえた一夜となりました。

世界でもっともプリビレッジな場所で果たした、晴れやかなデビュー。ここからさらに、NYそして世界各地へと、日本の美しいジュエリーが広く羽ばたいて行くことでしょう。

中でもこの日、注目を集めたのが《はなざかり》コレクションのかんざし。丸窓から眺める京都の四季を表現したこの逸品は、四季の花々の繊細さ、そして彩りの華やかさがニューヨークでも心をとらえます。

《はなこうし》コレクションのブローチにも高い関心が。(写真奥)最新技術を駆使したプラチナの線が立体的構造に組み込まれ、シャープな輝きを放ちます。そして街の通りをイメージするダイヤモンドのラインとのコントラストは、揺れることによって、さらなる美しさへと導かれます。そもそも京都の街の「碁盤の目」からインスパイアされた、このデザイン。同じく碁盤の目であるマンハッタンとも絶妙に呼応します。

〈クラウンビル〉とは

1921年建造の、エンパイヤステートビルが出現するまでの10年間、NYで最も高い建造物として君臨した名建築。設計を手がけたのは、NYボザール建築のアイコン、グランドセントラル駅を手がけたホイットニー・ウォレン&チャールズ・ウェットモア建築事務所。あのMoMAが最初の場所に選んだのも、ここ〈クラウンビル〉でした。文化を生み出し、NY史の一端を担ってきた〈クラウンビル〉。大きな修復を経て往年の輝かしい姿を蘇らせたのは去年のこと。かのアマン・ニューヨークのロケーションとしても知られています。


TEXT / Mika Yoshida (New York)
COORDINATION / DAVID G. IMBER