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Motto Kagayoi Vol.4 はなざかりコレクションの石留め

2022/09/30

Motto kagayoiは様々な角度から、宝石やジュエリーの魅力とかがよいの世界をもっと知っていただくことを目的とした情報配信です。

vol.4として今回は、kagayoiジェイアール京都伊勢丹店店長の乾と販売員の西村が、 はなざかりコレクション の石留めの工程をIMAYO本社ビルのアトリエにて取材しました。"kagayoi"のデザインを実現するためのものづくりの現場をより深く知り、kagayoiの魅力を生み出す過程に迫ります。


はなざかりコレクションの敷き詰められた石は繊細さを極める作業

細かな石留をする土台部分を数十倍拡大して見えるマイクロスコープを使用し、少しずつ工具で彫っていきます。予め石の大きさを算定した上で彫っては仮置きして形を整えていくそうで、彫り過ぎないで絶妙なバランスを取る作業は気が抜けないため、時間が掛かり、精神力と集中力が求められる作業であることが伝わります。通常の和彫りの彫り留めの3倍の時間がかかるそう。

石を留めるための爪を起こします

楓のブローチには100ピース以上のサイズと色味が異なるサファイヤやガーネットが石が留まります。それぞれの位置に合わせた土台の凹部分に石を留めるための爪を起こしていきます。石留はこうしてデザインの美しさを表現するための完成度を高める技術として最も重要な工程の一つとなります。爪の強度と彫り部分の安定感を保たなければならないので高い技術とセンスが求められます。時間と神経を使う気の遠くなるような繰り返し作業で職人の仕事の大変さを目の当たりにしました。

爪を倒し、石を留めます

ここで一つ一つの石を正確に彫りの位置に合わせて設置し、留めていきます。出来上がりに近づく細かな作業が続きます。この彫り留めの場合、石を敷き詰めた時にできる三角のスペースに、3本または4本の爪を起こします。爪留めの場合は、それが1本の爪になるということなので、その何分の1の細さの爪をそれぞれの石にむけて倒し留めるため、爪が小さくなり、敷き詰めたデザインで、爪がデザインの邪魔をしないように仕上がるのです。

留めと仕上げ

全体をまんべんなく留めた後、爪の表面を磨いたり、爪の端が引っ掛かりがないかを確認しながら念入りに仕上げていきます。石留の必要なデザインにおいて、留めの前に彫りの作業が加わることで各段に技術の高さが求められることを改めて感じました。土台が出来て、そこに彫る、削るという更なる手を加える工程に入ったその瞬間から、一つ一つ戻れない作業が続いていく為、石の座りを確認し、爪を倒し、完成するまで膨大な時間と労力がかかることがよくわかりました。

最終完成品だけを見ることが多い我々は、その美しさの表面的な話だけをするだけでなく、こうして作業を見て感じたモノづくりの大変さと、一つの作品を作り上げる手間を十二分にかけることにより高まる完成度を、お客様に伝える言葉に含めて、kagayoiの商品の深味を感じて頂けるようにしたいと思います。

はなざかりコレクションのブローチ。左から かえできいろブローチかえでだいだいブローチかえでみどりブローチ


国内で最も多くkagayoiのジュエリーが並ぶジェイアール京都伊勢丹店にてお待ちいたしております。

kagayoi ジェイアール京都伊勢丹店
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